なんでもガンダムネタに絡めれば良いというものではない。
ガンダムは人気のあるコンテンツだが、無理やりくっつければいいってものでもあるまい。ネタならともかく(ネタならネタで、ITmediaの商品企画最前線のコラムという場で書くべきではないと思うが)。
商品企画最前線:シャア専用ズゴックの一撃に沈むジムはなぜ美しいのか (1/3) - ITmedia エンタープライズ
- モジュール化された製品は無機質である。
- モジュール化されているからといって無機質であるという結論は適切ではない。
- 適切でない理由は、シャア専用ズゴックの一撃にジムが沈められるところにある
- ジムは量産型=大量生産品(1.で言うところのモジュール化されている物)であるにも関わらず、沈みゆく姿は感動させる
- 感動する理由はジムに感情移入しているからだ
- すなわち、量産型=大量生産品=モジュール化がすなわち無機質であるという事とは違う
という展開。
何気に読んで疑問を感じた点として、1.の、モジュール化されている製品は無機質って、どういう事なの?
部品の共通化、標準化、モジュール化といったキーワードを聞いて、効率の追求として納得する一方で、無機質な感覚を覚える人も少なくないのではないか。
って自分で書いていて、「少なくないのではないか。」って書き方で始まっている。なのに、その次の段では、そんな結論は適当ではないって、そもそも誰がそんな結論出してるのだろうか。感覚を覚える人が少なくないってのは、結論なのだろうか?
そこで例として突然、シャア専用ズゴックの一撃に沈めれられるジムの話が。確かにかっこいいシーンだ。でも、個人的にはジムの沈む姿ではなく、シャアの圧倒的な強さに心惹かれた。ジムやザク等の量産機に心ひかれる人が多いのは認める。私もザクには心惹かれる一人だ。だけど、あのシーンはシャアのすごさを表しているシーンではないかと思う。正直、量産型の良さを伝えるシーンはもっと別にあるのではないかと思うのだが。
で、そんなこちらの違和感を放っておいたまま、1.の大量生産品だからと言って無機質というのは正しくない、と進めるのだが、そもそも大量生産品だから無機質という話は議論の立脚点として正しいかどうかまだ結論が出ていないのではないかと思うのだが。
大量生産品であっても感情移入できるもの、すなわち消費者の心をひきつけるものを作らないと駄目だ、という結論には賛同できるものの、ガンダムの話を持ち込んでいるところに私は胡散臭さを感じた。
ネタで書いてるならもっと面白く書いてほしいな、というのが率直な感想。