2日で人生が変わる「箱」の法則
この本は、自分の小さな「箱」から脱出する方法の続編にあたる本。時系列的には、ちょっと前の話になる。
内容的には前作とかぶる、っていうかほとんど同じ。前作を読んだ人が、補完的に読むような内容。前作を読んでないって人はそっちから読んだ方が吉だと思う。
実例というかお話仕立てで人の心のありようを説いているのだけれども、私の理解するところだと
- 自己正当化をする心理状態からの脱却
- そのためには行動を起こすこと
というシンプルな法則を色々と言葉を変えながら説いている。読むと、なるほどね、と思わされる。
自己正当化とは、
- 私の能力が足りないからこんな事になっているんだ、
- あいつが無能だから仕方ない
- 会社のシステムがおかしいんだ。だからこんな事になる。
とかいう言い訳の事。
こういう言い訳をしなくてはならないような状態になっていることを「箱に入っている」という比喩で表現している。自分を守るバリアであり、他者を寄せ付けない壁。タイトルの「箱」はそこから取られている。
自己正当化をしないような精神状態、物事をあるがままに受け取る精神状態になるには、行動を起こす事が重要って事らしい。
分かりにくいな。私にとっての具体的例を書いてみる。
電車に座っているとき、ちょっと遠くの方にお年寄りを見かけた。
席を譲るべきかと思ったが、譲らなかった。
その時、「ちょっと遠くだから声をかけにくい」「そもそもそのお年寄りの目の前の人が譲るべき」「すぐに降りるかもしれない」「年寄り扱いするなと断られるかもしれない」っていう理屈が自己正当化。
席を譲る、という行動を起こさないことでそのような自己正当化をする必要が出てくる。「そもそもそのお年寄りの目の前の人が譲るべき」とかは、「最近の若い者は」というレッテル貼りに繋がりかねない。状態を正しく認識する能力が落ちる。
それを解消するには、席を譲る、という行動を起こす事であるよ、という事。
基本的に、この本の話は他者との関係性に対しての話なのだけれども、自分自身との関係性についても言える事だと思った。
あの作業をするべきと思ったがやらない。だって●●だから、ってな状況。自分を裏切ってる。
それを解消するには、行動あるのみ。
という訳で、私はこの本を読んで、行動の重要性という物を感じた。少なくとも、自分を裏切りたくはないものだ。できれば、他者も裏切りたくないものだ。
理論的には分かるのですが。。
確かに、と思わされる本