考える力を付ける哲学の本
哲学を小難しい学問としてとらえるのではなく、実際の人生における問題を解決するための道具、として扱う視点を提供する本、だろうか。一言で表すと。
仕事がつまらない、というような問題から対人関係、死に対する考え方とかそういう諸々。
筆者は哲学カウンセリングをしている人らしい。悩める人に、孔子の考え方やらホッブスの考え方やらを提示して悩みの解決やら生きる力やらを与えているらしい。
なるほど、悪くはない発想だと思う。物事を行うに当たって、先人の智恵を借りる、というの悪くない手だ。実際、いくつかの言葉が書かれていたが、傾聴に値するものではある。
でもまあ、そういう難しい本を読まなくても、受け取り力さえ有れば、漫画読んでたって仕事に対する埃の持ち方や、自分の生き方やらを受け取ることもできる。
今読んでいる、大使閣下の料理人、の主人公の、
とにかく僕は「料理を作る」という決断をしたんです
あとは料理が好きであり続けるよう努力しなくちゃいけない
とか、
たった一回の奇跡を守り続けるんです
たった一回の奇跡?
何かを好きになるってことです
とかいう台詞とか読んで、ああ、20代も終わりの頃、仕事が行き詰まってフラフラしてるときに、たまたまプログラムに出会って、それで今の仕事に就いたんだっけ、とか思い出したり。
まあ、好きだったはずなんだから、もうちょっと好きになる努力をしないといかんなぁ、とか思い直したり。
と、日記タイトルの本の方ではなく、併せて読んでいた漫画の方にとても心を打たれていたり。この漫画はお薦め。