効率が10倍アップする新・知的生産術
この本で言う、グーグル化とはなんぞや?
グーグルが検索サービスを無料で提供することで広告や情報がどんどんと集積されるがごとく、情報をどんどんと出力し続けていくことで、周りの人や情報を引きつけていく事ができるようになっていく、という事らしい。他の本でも読んだが、情報を出していく、というのは今の時代本当に重要な事のようである。
では、その状態になるにはどうするか?それに対する著者のノウハウがぎっちりと書かれている。
私の理解では、各ノウハウは大きく分けて以下の三つに大別する事ができると思う。
- インプットする方法、
- アウトプットする方法、
- 生活習慣改善、
(目次では、情報洪水から1%の本質を見極める、というのもあるが、インプットする方法の一種と考えられる。それに、3つの方が個人的に覚えやすいので3つと書いた)。
インプットについては、
- IT活用やフォトリーディング等の効率化
- 良書にふれる。読書法について色々。
- 実体験のススメ。もっと耳を使うとか、実際に店頭に出かけて売れ線商品を見るとか。
といったようなノウハウがあげられている。もちろん、他にも色々と書いてある。
アウトプットについては
- インプット情報の検証。仕入れた情報を実際に試してみて有効かどうかを確認してみる。
- 自分の学びを言葉や数字に変換する。
- 階層化(必要なとき、より深い情報をたどれる)、簡略化(簡単な方が伝わる)、フレームワーク化(全体像が分かる)
といったようなノウハウがあげられている。これらは、ブログ等の媒体(可能であれば本)を通じて外部へと出力する事が推奨されている。
生活習慣改善については
- 喫煙や飲酒、過度のテレビやゲームや人付き合いを断つ。要するに、依存を廃する、って事かな。
- 睡眠重要。体力も重要。知的活動の際の集中力に影響する。
- 隙間時間の有効活用。普段の心がけ重要。
と言ったようなことがあげられている。
個人的には、睡眠時間重要、ってのは激しく納得できる。あと、最近集中力がないのは体力不足のせいかもしれない、とこれまた納得できたり。規則正しい生活習慣にしないとな…。
この本の一番参考になった点は、一番最後の章。
成果は「知識x実行割合x定着率」で決まる
との事。要するに、情報入れてるだけじゃだめで、効率的な情報収集の方法を見つけたら実際に試してみる。アウトプットの方法を仕入れたら試してみる。生活習慣改善も、良いと思えば試してみる。
実行することってのは重要。動かなければずっとその位置のままだけれども、動けば変わる。たとえほんの少しだとしても。
この本では、最後の章に、具体的にはこういう事ををやってみると良いですよ、という行動の指針がいくつかまとめて書いてある。
途中までの章の内容は色々なノウハウ等で膨大すぎて、こんなにはできない、という感覚を一瞬覚えてしまうが、最後にまとまった形で「具体的にはこれをやってみるとよいよ」って書かれてあると、じゃあできそうなのから一つやってみるか、って事になるのではないかと。
色々と盛りだくさんで、全部やりきるってのは難しいかもしれないけども、終章にあげられている新しい習慣の一つでも取り入れることができれば、効率十倍アップに近づけるのではないかなと。正直、ここだけでも読むべきかと思う(そこまでの内容を読んでいる方が、しっくり来るとは思うけども)。
かなりお勧め。