鋼鉄忍法帖
読了。
今は無きソノラマ文庫で2002年に出てる本で、正直今まで存在を知らなかったのが悔やまれるくらい面白かった。
第0章、本能寺の変で明智光秀が信長に倒されるシーンから始まる。そう、この世界は所謂パラレルワールドであり、我々の知っている歴史と違う日本が舞台になっている。
話は少しさかのぼり、天正伊賀の乱のシーンになる。逃亡を図る朱鷺姫と従者・黒之介を襲う者は何者か?
そして話は歴史の改変を巡っての戦いへと続く。
そんな感じのストーリー。
山田風太郎忍法帖の如き、怪人・妖人の類。そして、漆黒の忍び。彼らの戦いは手に汗を握りながら読ませられるし、歴史改変の戦いはどう進んで行くのか気になる事しきり。
忍者物としてもよくできている。タイトル通り、まさに鋼鉄の忍びが出てくるし。かっこいいぞ。
そして最後は少しほろりときた。
電車の中で少しずつ読み進めたが、非常に面白かった。お勧めである。
この作者の人、amazonで見る限り2作しか本を書いていないのだけれども、どうしたのだろう。もっと色々な話を読んでみたい、と思わされる作家さんであった。