Joel on Software
著者は、マイクロソフトでEXCELのマクロの仕様書いた人らしい。
プログラマ向けではなく、プログラムチームの管理者に向けた本。
基本的には何々論のような上段に構えた物ではなくて、徒然雑記のような感じで色々なことについて雑多に書かれてある。ので、読む人間は自分に必要な範囲で必要な内容を読み取ればよいのかなと。
個人的に興味があったのは以下の4章だろうか。
まずは3章のジョエルテスト。ソフトウェアチームの良さを計測するテストなんだけれども、全12個の質問に答えるだけ。Yesの数が多いほど良いチーム、という簡単さ。このなかの、採用面説の時にコードを書かせてる?ってのにひどく感銘。是非やってみたいけど、その権限が無いのが残念なところ。
28章の測定では、人間のパフォーマンスを測定することはできない(よって、報奨金なんかも良いアイディアではない。)というもの。パフォーマンスを測定する基準は、その基準にそって働く人を生み出すことになるようである(バグをたくさん修正した人が評価される場合、極論バグをたくさん含んだコードを最初に作る事が高効率である)。
計測できることは改善できる、という言葉があるが、ではこの事象にはどのように対応するべきなのだろう。考えさせられる。
38章では、EXCELがLotus1-2-3からEXCELへ乗り換えさせる方法論として、障害を取り除く事だと説明している。40章の補完材の値段が下がるとき、製品への需要は増えるという事の説明も興味深い(マイアミへの航空運賃が下がる時、マイアミのホテルの客室需要は増える。PCの価格が下がるとき、OSの需要は増える。OSの価格が下がるとき、PCの需要は増えるetc)。どうも私は、この手の物を売るための経済的な部分についても意外と興味を持っているようだ。
気楽な感じで読めるので、息抜きがてらにでも軽く読んでみると良い感じの本。プログラマの人も読んでみてもいいかもしれない。
あと、本を読むときは付箋とかメモ用紙が必要だと思った一冊でもある。この本、色々書きすぎてて、頭の中でまとまらなかった。