あんにんにっき。

日々思ったことや、おこったことを記録するブログ。要するに日記。

モラルは崩壊しつつあるのだろうか、それとも生み出されなくなっているのだろうか。

 記者の眼 - やはり危機に瀕していたIT業界の「モラル」:ITpro
 こちらの記事を読んで、なるほど、日本ではいろいろなところでモラルがなくなりつつあるのだな、という感想をまずもった。
 確かに、近年、食品の産地偽装やマンションの耐久度偽装等、モラルは崩壊しつつあるのだろうか?と思われるようなニュースが多い。知人に聞いた話では、製造業等もコストと納期の圧迫で品質に目をつぶるとか、私の所属するIT業界でもリンク先にあるとおりコストと納期の圧迫によるテストの軽視等という話もある。
 しかし、モラルは本当に崩壊しつつあるのだろうか、とちょっと疑問に思った。実は崩壊していく方向ではなくて最初からないだけなのでは、という考えが頭をよぎる。
 そうは言ってもきちんと物を作っているところもあるわけで、そういうところはどうなのだ?と疑問も出てくる。最初からないのでは、という疑問が正しいなら、そういう所はモラルをゼロから作り出したのだ、という事になるな。
 その推測が正しいとすると、モラルはコストの圧迫により崩壊していくのではなく、コストの圧迫で新しく生まれなくなっているのだという事になる。ひょっとしたら、今後の企業は利益を上げること以上に、モラルを生み出すノウハウというものが必要になっていくのではないかと思ったり。
 要するに、私は今まで企業は性善説的存在と思っていたが、実は性悪説的な存在なのではなかろうか?と思ったという話。