あんにんにっき。

日々思ったことや、おこったことを記録するブログ。要するに日記。

日本の携帯にフルキーボードは必要なのだろうか?

 W-ZERO3の発売が日本でのスマートフォンの普及に大いに貢献したのは記憶に新しいところ。そのおかげか、Docomo*1ボーダフォン*2もビジネス向けとはいえフルキーボード端末を出す動きに出ているようである。
 しかしながら私は日本の携帯に本当にフルキーボードが必要なものか?と疑問に思う。これは、W-ZERO3を買ったが使いこなせていない人間の僻みというのもあるかもしれないので話半分に読んでいただきたい。ではなぜ私がそう思うのか?それには以下の理由がある

  1. フルキーボード搭載機は大きさがでかい。
  2. ローマ字入力で入力する場合、入力の区切りが判定できる。

 最初の理由はわかりやすい。そもそも、携帯端末なのであるから、持ち運びに不便なサイズであるという事は携帯性を損なう事に直結する。携帯端末なのに携帯しにくいという事はディスアドバンテージ以外の何物でもない。では、なぜこのような機種が販売され、そして大きな人気を集めているのか? それは、携帯性の低下を補って余りあるアドバンテージがあるからだ。携帯電話の数字だけで文字を入力する、その入力性能の低さに対抗する回答がフルキーボードなのである。特に、携帯からメールを頻繁に送信する人や、ブログを更新したりする人にとっては、その傾向がそのアドバンテージは何物にも替えがたいものと容易に推測される。
 しかし、本当に、フルキーボードによって携帯性の低さを上回る入力優位性が得られるのだろうか? 私はそうは思わない(そう思う人が多いから海外で売れてるんだ、という突っ込みが聞こえる…)。アルファベットを母語とする言語圏では、当然アルファベットでの入力になるが、アルファベットは次に来る文字を想定することが難しいように思われる*3。たとえば、ghiのボタンを押した後にdefというボタンを押された場合、それがどういうつながりになるかを確定することは難しい(T9方式というものがあり、組み合わせから候補を提示する事ができているが、あくまで候補である)。ところが、日本語の場合、カナ入力方式*4であるならば、子音を押した後は間違いなく母音がくるという事が保証される*5。これにより、た行のあとの「う」は、「つ」であると確定される。そう、推測ではなく、確定なのである。これは非常に大きい。逆に、フルキーボードにしたところで、ローマ字入力方式を選択する限り、子音母音のこの法則は変わることはない。打鍵数は変わらないのだ*6
 要するにだ。アルファベットを入力したい時には、フルキーボードによる不確定性の排除は大きなアドバンテージになるため、携帯性の低下に対して得られる入力性の向上メリットはかなり大きいが、日本語の場合、すでにあるカナ入力方式に対してフルキーボードはさほど(携帯性を犠牲にするほどには)入力性の向上をもたらさないのではないか?という事だ。
 まあ、つらつらと書いたが、たぶんE61は買う。なんでかって? だって面白そうだから。

*1:DoCoMo携帯端末にBlackBerry採用へ

*2:ITmedia +D モバイル:3G+無線LAN+フルキーボード──ボーダフォン、ノキアのESeries投入

*3:私は英語の成績2の人間なので、その程度の信頼度

*4:またの名をポケベル方式

*5:あ行は例外だが、ポケベル方式の場合1-1で「あ」とすることで回避している

*6:本当は、あ行に関しては変わる